ひろくて浅井

小2言語好きの好奇心に振り回されるハハ

股関節脱臼装具着用での生活

生後2週間

初診から一週間後、病院へ行く前日に装具屋さんから電話がかかってきた。
装具の値段が5万弱し、現金払いのみのため、現金の準備をしておく必要があると言われる。

保険証があれば、保険組合に7割、残りの3割を乳幼児医療保障より後々返ってくる。面倒だが保険組合と、市、両方にばらばらに申請が必要だとのこと。まだ保険証がなかったので診察代含めて全て現金支払いになる。

翌日、受診して先生に診てもらうのと同時に装具を持ってきてもらう。背中に大きなヒトデをつけるようだ。新生児用はリーメンピューゲルではなく、フォンローゼンというアルミ製の装具になる。小さくてか弱い新生児にはとてもゴツく見えた。

先生が娘に合わせるが、やはり少し大きい。
一週間で娘が思ったより大きくならなかったらしい。装具のサイズ調整と、娘が大きくなるのを待つので2週間後にまた受診してくださいと言われた。

生後4週間

ちょうどこの日で生後4週間になり、新生児卒業。

装具をつけると1週間はお風呂禁止のため、朝から沐浴をした。これからしばらく不自由な生活が始まるのだ。可哀想で仕方がなかった。

病院につくと、装具技師さんが装具を持ってやってきていた。前回見た時は味気のない真っ白な装具だったが、サイズを小さくした際にピンク色にパイピングをしてくれていた。ちょっとだけ可愛くなっていて和んだ。腕の中で爆睡している娘を起こし、先生が股関節を固定するとぱっちり目を覚ましてぎゃんぎゃん泣き出す。泣き叫ぶ声をバックにして、先生が注意事項を述べる。

主だったのは以下の4点だった

  •     肩の部分は逃げるのでキツ目に固定。
  •     左足が動かないと思うが、股関節がハマっている場合は動かないから安心して
  •     おむつは緩めに、きつくまかないで
  •     泣いてしょうがなくなったら外してもいいけれど、できるだけ外すな
  •     お風呂は禁止
  •     オムツ替えの時はできれば二人で、一人は股関節を固定した位置に持っていてほしい。

里帰りもしていなかったし、夫の帰宅はほとんど毎日深夜だという旨を伝えると写真を撮ったり、定規で測ったりしてできるだけ先生が固定した位置を保つように言われた。

その時の写真がこれ

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その日の夜はずっと泣いていて、最終的には泣きつかれ、ぐったりして寝た。

 
生後5週間
装着翌日~1週間


フォンローゼン装着の日から1週間、毎日通院するように言われた。

理由は第一に娘の経過観察、そして2つ目には私が装具をちゃんと扱えているかどうかのチェックを行う。5分程度で終わるが、流石に毎日は辛かった。

装着翌日は私と娘の産院での1ヶ月検診と、整形外科、両方の受診をした。

産院ではお風呂に入れられないことを告げると、100均で売っている調味料ボトルにお湯を入れてシャワーをしてあげることを教わった。おしりだけでもしてあげるとおむつかぶれの予防にもなるのでいいらしい。しばらくはこれと蒸しタオルで娘には耐えてもらった。季節が冬でよかったと思う。

しかしながら、子供の適応能力は素晴らしく、つけた当日こそは泣き続けていたが、翌日から慣れたらしく、いつもどおりに過ごすようになった。ただ、両手があげられないのと、背中がまっすぐになってしまうのでどうやら背中が凝るみたいで伸びのようにのけぞる仕草が多くなった。

そして、肝心の足の様子だが、つけた2日目に股関節部がパンパンに腫れ上がった。先生曰く、はまると一気に腫れるそうだ。徐々に腫れも引いてくるとのこと、重要なのはまた外れてしまわないことだと言われ、緊張した。

 

装具装着2週間目

 

2週間目になると、経過が良いのでお風呂の許可が出た。通院も2日に1回になる。
経過がいいとは股関節がはまっていて、その後一度も外れていないということである。脱臼しているということは、脱臼しやすいことは変わらないのでまた些細な拍子に外れる可能性も十分にある。

許可が出たお風呂にも入り方があった。
お風呂でもコアラ抱きをし、足の形をキープしたまま湯船で全部体を洗う。そしてお風呂から出たらすぐに装具をつけること。そのため大人二人でお風呂に入れてくださいと言われるが、夫は毎日深夜まで仕事なために、せっかくお風呂が解禁されてもお風呂に入れることは直ぐにはできなかった。

週末を待ってお風呂に入れてあげると、とても気持ちよさそうだった。まだ若干股関節は腫れていて、動かそうとはしなかった。

しかし、お風呂の間とは言え、一度装具を外すと開放感があるらしく、もう一度つけようとすると嫌がる素振りを見せた。ひどい時は泣き止まない。装具から逃れようと反り返って泣いていた。

 

装具装着3週間目

経過がいいので状況に応じて装具を外してもいいと許可が出た。

恐る恐るおむつ交換の時、お風呂の前などに外してあげるとのびのびとしているようにみえる。ただ、装具が外れているという開放感を覚えるとその後につけると大泣きされてしまう。更に肩の固定部分が膨らんできたほっぺに食い込み始める。本人は気にしてはいないようだが、こちらが気になる。

 

装具装着4週間目

触診では問題ないとの診断だったが、念のため股関節のレントゲンを取ることになる。赤ちゃんの時からのレントゲンは心配だが、きちんと整復しているかどうかを見るには必須だ。子宮を守るカバーのようなものもつけての撮影。

結果は無事整復していて、少し動くようなので装具を外してOKとのこと。まだまだ右足との差異はあるが、問題はないとの判断を受ける。その場でフォンローゼンを回収。装具を外した姿はひと回り小さくなったように感じた。7週4日め、生後3ヶ月弱で装具の固定生活は終わった。

先生曰く、早く整復をしたために、装具が外れるのもかなり早かったとのこと。理由としては1ヶ月からという早期の治療と毎日の通院で経過をこまめに観察できたことにあるという。

 

現在もうすぐ生後4ヶ月になるが、先天性股関節脱臼の場合は小学校3年ぐらいまでは整形外科へと通うことになるという。月1回の経過観察を今後も続けていくことになる。